第105回記事の続きです。
では、リノベーションの見学会について考えていきます。
見学会でお客さまに見ていただきたいところは?
まず「今回のリノベーション物件で見ていただきたいところ」「ウリは何か」を書き出してみましょう。
例えば
・耐震、断熱などを行い長期優良の対象となった
・プランを大きく変えた…玄関位置、リビングダイニングと和室の位置を逆にしたなど
・2階に一部屋追加した、外観も変わった
・最近の新築風に自然素材をたっぷり使った
などなど。
かなり大胆にリノベーションした物件であれば、見ていただきたい箇所はたくさんありそうです。
具体的に何を見ていただくか
ビフォア・アフターの変化を見ていただく
プランの変更がある場合は、チラシなどの集客媒体にプランのビフォア・アフターを掲示したいところですが、個人情報保護の問題があります。
ですから、基本的にプランは掲示しないほうが良いでしょう。
そこで、チラシのキャッチコピーに「昔のわが家を知っている人に同じ家とは思わせない」などと、プランや外観が大きく変わったことを強調して表現します。
見学会の会場でお見せする資料として、プランのビフォア・アフターは用意します。
もちろんビフォア・アフターの写真も分かりやすく配置して用意してください。
また、耐震や断熱改修は壁の中に隠れているので、説明が難しいものです。
しかしこれも重要なポイントなので、見せる工夫(可視化)をしましょう。
解体した時の写真を大きくし、耐震補強しているところ、断熱材を入れているところなどの改修の過程の写真を並べます。
「このように耐震・断熱をしました」と、お客さまに分かるように作りましょう。
施工技術を見ていただく
リノベーションは、工務店の施工力をアピールできる機会です。
多くの工務店では、リノベーションにお金をかけるなら、新築を勧めることが多いと思います。
その理由は色々ありますが、リノベーションの施工力に自信がない場合もあるのです。
リノベーションの得意な工務店さんであれば、ここは強調したいところです。
他社との差別化のポイントとなります。
リノベーション見学会の集客方法
集客方法は、主に新聞チラシかSNSをおすすめします。
新聞チラシ
55歳以上の世代は未だに新聞を取っていることが多いので、新聞チラシは有効です。
子世代は新聞を取っていませんが、親世代と連携するので問題ないでしょう。
SNS
ここ1年くらいで急激に集客力を伸ばしているのがSNSです。
その中でも、Instagram(インスタグラム)の効果が目立ってきています。
新築でもリノベーションでも、普段からインスタグラムに写真を投稿しておきます。
そのうえでインスタグラム広告を流すと、見学会の反応が出るようになりました。
しかも新聞チラシに比べ、費用はかなり低く抑えられます。
リノベーション着工前と着工後にするべきこと
では最後に、今後のリノベーションでやっておくことをご紹介します。
とにかく写真を撮っておく
リノベーション・リフォームは、とにかくビフォアの写真と、改修していくプロセスの写真をたくさん撮っておくことが重要です。
見学会では、アフターの部分しか見られません。
ですから、アフターの写真も必要ですが、その前の段階、ビフォアがどういう状態だったのかをしっかり用意しておく必要があるのです。
写真の見せ方を工夫する
撮った写真は、お客さまに分かりやすく説明できるレイアウトにします。
これは手間がかかる作業ですが、すでにこの段階から営業に入っていると考えて、見せ方を工夫しましょう。
仮にチラシやSNSで集客ができても、「工務店として何ができるか」をお客さまに説明できなければ、新しい契約にはつながりません。
お客さまの心をつかむためには、見せ方がとても大切になります。
早送り動画はヒットの可能性も
ちなみに外観が大きく変わる場合、例えば2階部分が増築されるようなときは、どこか場所を決めて定点写真を撮ることをおすすめします。
これを早送り動画にして、SNSに投稿したり、Instagram広告などに使うと、効果は絶大です。
リノベーションは戦略次第
リノベーション市場は大きなマーケットになっています。
戦略次第では、地域一番になることも可能です。
独自の工夫で頑張りましょう。
なお現場見学会については、特集ページを用意しています。こちらもご参照ください。
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