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【第24回】後継者問題 ~ 決算書でチェックするべきポイント

Q38歳2代目です。測量会社に勤めていましたが、父から跡継ぎとして帰って来いと言われ、入社しました。社長修行をしています。
とりあえず決算書がさっぱり分かりません。
どうやって勉強すれば良いでしょうか?
(工務店・専務・神奈川)

Aそうですね、工務店の後継者問題は切実です。

それまでサラリーマンをされていた方が、突然(少しは跡継ぎを意識していたとしても)父親の会社に入るのも気苦労があると思います。
そのうえ「次の社長だ」と言われても、ご本人も周りの社員も困ります。

どうすれば認められるか。
これはご本人が最も悩む問題ですね。
 

まずは「貸借対照表」をチェック

決算書の勉強方法

まず決算書から勉強するのは、とても良いことです。

経営者の仕事は、要は「会社にいくらお金を残せるか」だと思うからです。
数字に明るくない経営は必ず破綻します。
 

とはいえ、まずはどこから勉強するか、です。
直近の(一番最近の)決算書を見てください。

決算書は、財務3表といって、「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」があります。
(キャッシュフロー計算書は、ついていない場合もあります)

普通は「損益計算書」から勉強する方が入りやすいものです。
ただ、跡継ぎ(事業承継者)の方は、まず「貸借対照表」を見るのがおすすめです。

そして「負債の部」の欄の、「短期借入金」と「長期借入金」を合計してください。
 

借入金の状態を把握しましょう

決算書が何も分からないとは言え、「借入金」の意味は分かりますよね。
そう、会社の借金です。

工務店で銀行から借入をしている場合、ほぼ社長が「連帯保証人」になっています。
これは、「万一会社が銀行の借入を返済できない場合は、連帯保証人が自分の財産を投げ打って返済する」という意味です。

ですから、この借入金の金額が、会社の売上や利益に見合っていない場合(その目安は別途ご紹介します)、返済できない可能性があります。

そのような会社を「なんとなく」で継がないことです。
継ぐにはそれなりの方法があります。
知らないで承継すると、かなりシビアな状況に陥ることがあります。

たとえお父さんの会社でも、事業承継をしていい会社かどうかは、ご自分で判断する必要があります。
社長になれば、すべての責任を負うことになりますから。
 


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間瀬 隆司
工務店経営の専門家。集客・営業、人材教育・組織づくり、経営計画、資金繰りを含めた「全ての面倒をみる」スタイルのコンサルティングで、工務店さんを支え続けて30年。工務店のほぼすべてを知り尽くしており、駆け込み寺的な役割を果たしています。神奈川県横浜市在住。海を見るとホッとします。
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