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【第55回】社名変更のメリット・デメリットと新しい社名のつけ方

Q私は3代目で創業58年、社名は「○○建設工業」です(○○は名字)。
昔は土木などの公共事業もやっていましたが、先代が注文住宅一本に絞り、今は年間30棟とリフォームをやっています。
私が社長になったのは3年前。社員にもようやく社長として認められてきたところです。
60周年を機に思い切って社名を変更したいと思うのですが、今の時代、どんな社名が良いでしょうか?
(工務店・関東地方)

A新築住宅をメインにしている会社として、「○○建設工業」はそれほど悪くない気がします。

活かし方によってはカッコイイと思うのですが、社名変更すると気持ちも新たになるのは確かですね。

社名を変えることは会社全体を見直すこと

社名変更のメリット・デメリット

社名変更は「ブランディング戦略の転換」です。

ブランディングは、単に「ブランド」という名前が認知されていることではありません。

名前を始めとして、カタチやデザイン、家づくりのプロセス、スタッフの持つ雰囲気や提案力、職人のワザや目利きなど、「全てにおいて統一したポリシーで、一本筋が通っている状態」を言います。

社名変更をするなら、まずは従来のブランディングを見直します。

社名、会社のマーク、ポリシーや方針などはどうするか。
新築ならば、どのような顧客に向けて、どのような建物を提供するか。

会社全体の方向性を見直し、確認し、全社一丸となるチャンスです。
ですから、単純に社名を変えるだけではないということです。

社名変更のメリット・デメリット

では、ブランディング戦略の一部として「社名変更のメリットとデメリット」を考えましょう。

一般的に、メリットとしては、「何か新しいことをする会社になり、これから更なる飛躍をしていく」と、顧客や社員、業界に印象づけることが挙げられます。

一方、デメリットは、60年も続いてきた名前が消え、誰も知らない会社になることです。
極端に言えば、新会社を始めるのと全く同じような状態になります。

社名変更をした結果、「○○建設工業が倒産した」と勘違いされることさえあります。
ですから、変更をする際は細心の注意が必要です。

また、社名変更には思いのほかコストがかかります。

名刺や封筒はもちろん、パンフレット、野立看板、現場シート、ホームページ、広告宣伝物など、変更するものもたくさん出てきます。
この際だからあれもこれも作り替えようとなると、なかなか大変です。

社名変更の具体例

では、具体的に社名をどう変更するか、です。
ここでは仮に「山田建設工業株式会社」さんとして、社名の変更を考えていきます。

1.社名の一部をカタカナに変える、一部を外すような方法

一部をカタカナに変えて、「ヤマダ建設工業株式会社」「ヤマダ建設株式会社」にするなどが考えられます。
シンプルに「株式会社ヤマダ」でもいいですね。

いずれも元の名称を残しているので、会話の中や電話では特に社名が変わった感じはないと思います。

日本語は実に多様性のある言語です。
一つのことを表現するのにも多くの種類がありますし、文字は、ひらがな・カタカナ・漢字・アルファベットまで自由に使えます。

「山田建設工業株式会社」が「株式会社ヤマダ」になるだけで、なんだか新しくてちょっとオシャレな印象に変わります。

2.事業ドメインから考える方法

事業ドメインは「事業領域」と訳されています。
自社がどんなお客さまに対してどんな事業を行うか、ということです。

基本的には、社名と事業内容が合っているのが望ましいとされています。
今後の事業展開、つまり他の事業も考えるのか、今まで通り住宅一本でやっていくのかによって、社名も考慮する必要があります。

住宅以外の事業も考える場合

「山田建設工業」は、土木から住宅まで建設関係なら何でもできる事業ドメインとなっています。
逆に考えれば、事業の範囲が建設関係に縛られている、とも言えます。

これが「株式会社ヤマダ」となると、特に建設にこだわることはなくなります。

悪く言えば何をやっているか分からない、事業ドメインがはっきりしない印象にもなりますが、イメージが固定されないので広がりが生まれます。

例えば「住宅がメインだが、今後レストラン経営や小売業への進出も考えている」などであれば、こちらのほうが良いかもしれません。

住宅に特化する場合

住宅に特化するなら、住宅会社という限定した事業ドメインから社名を決めることもできます。
「ヤマダホーム」や「ヤマダハウス」などとする方法です。

同じように住宅に限定する場合でも、「△△工房」「△△の匠」「△△スタイル」など、元の「山田」とは関係のない社名にするときは注意が必要です
全く新しい会社として受け取られる可能性があるからです。

地元で60年も歴史がある場合、地域に根付いているブランドがなくなり、お客さまとのつながりも消えてしまうおそれがあります。
そうなると非常にもったいないですし、売上が減少するリスクもあります。

逆に東京や大阪のような都市部では、あまり気にすることなく思い切ってガラッと変えてしまうのもアリだと思います。

新ブランド立ち上げもオススメ

社名はあえて変更せずそのまま使い、「新築住宅部門用の新ブランド」を作るという方法もあります。
最近は、工務店さんでこの方法を取っている会社も多く見られます。

「□□ HOME」「□□ STYLE」「□□の家」などはよく使われていますね。
別の外国語や造語、和風なら漢字でもかっこいいと思います。

新しいブランド(名称)を立ち上げることで、オシャレ感を演出できます。
さらに現在の会社の延長線上でできるので、コストがかかるのは新ブランドに関するものだけです。

自由度が高く、活用しやすいので、おすすめです。

注意点としては、

■ 他社に商標登録されていないか
■ ホームページ用のドメイン(『新ブランドの名称』.com など)は取れるか

は、事前に確認しておいた方がよいでしょう。

いずれにしても、ブランディングは十分な事前検討が必要です。
予算配分も考えて行うようにしてください。

この記事に関するご質問・ご感想・お問い合わせは【工務店経営の専門家・ジクージン】まで、お気軽にお送りください。


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ABOUT US

間瀬 隆司
工務店経営の専門家。集客・営業、人材教育・組織づくり、経営計画、資金繰りを含めた「全ての面倒をみる」スタイルのコンサルティングで、工務店さんを支え続けて30年。工務店のほぼすべてを知り尽くしており、駆け込み寺的な役割を果たしています。神奈川県横浜市在住。海を見るとホッとします。
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