第82回記事の続きです。
引き続き、完成現場見学会の集客についてです。
5. ネット告知(ホームページ、ブログ、SNS、有料ポータルサイトなど)による集客
ネット告知に関しては、さまざまな媒体があります。
全て行うのは大変ですので、できそうなものからやっていきましょう。
<自社ホームページでの告知>
これは普段から行われていると思います。
日程が決まったら、早急に載せるようにしましょう。
ただし、配布用のチラシをPDFにしてそのまま掲載する方式は、おすすめしません。
少し面倒でも、告知用のページを作り、文字やイラスト・パース・写真などで構成するほうが効果的です。
■ なぜPDFをそのまま載せるのは良くないのか
以下のような理由からです。
・閲覧環境によっては、せっかくのチラシをあまり見てもらえない
→ スマホでは特に、ダウンロードが必要な場合もあり、PDFは読みづらいものです。
・「画像データ」だけで構成されたPDFチラシは、Googleなどの検索エンジンが拾ってくれない場合がある
→ PDFの仕様により、チラシの文字部分も「画像データ」でできているものがあります。
お客さまがネット検索してもヒットしないため、掲載していても見てもらえない可能性が考えられます。
■ PDFが「画像データ」か「文字データ」かを確認する方法
Adobe Readerをお使いの場合は、PDFファイルを開き、「編集」→「すべてを選択」をクリックしてみてください。
文字が何も選択されなかったら、すべてが画像データで構成されており、文字データがない状態です。
■ 「画像データ」を「文字データ」に直すことは可能
それでもPDFを載せておきたい場合はあると思います。
PDFの画像データを、文字データに変換する方法はあります。
「OCR(オーシーアール:光学文字認識)」といいます。
ここでは詳細は省きますが、Googleドライブでも作業は可能です。またいろいろなソフトも出ています。
「OCR 方法」などで検索し調べてみてください。
<ブログ告知>
ホームページと同様の内容でかまいません。
「見学会のお知らせ」として投稿します。
<SNS(フェイスブック、インスタグラム、ツイッター)告知>
ブログ告知と同様です。
ホームページの「見学会告知ページ」へのリンクを貼り付けておくとよいでしょう。
<LINE告知>
お客さまとLINE交換している場合は、メッセージでお知らせします。
<メルマガ告知>
メルマガを発行している場合は、お知らせを配信します。
<有料ポータルサイトの告知>
例えばSUUMOのような大手住宅ポータルサイトや、地域の住宅ポータルサイトで告知できるところがあります。
これは費用対効果を検討してから利用することをおすすめします。
<電子チラシ(ネットチラシ)配信による告知>
チラシがパソコンやスマホで見られるサービスです。
サイトに登録した近隣の利用者に向けて、チラシが配信されます。
スマホの位置情報を使い、近くのスマホ所有者に向けて配信するサービスもあります。
主に20~40代女性の利用者が多いサービスで、そのうち7割程度は新聞を購読していない人だとされています。
これも費用対効果を検討してから利用することをおすすめします。
[自社ホームページに問題点がないかチェックしておきましょう]
ホームページにあまりアクセスがない、効果がないとお悩みの方は、第69回と第70回の記事も参考にしてみてください。
また、ネット集客については、第89回から詳しく特集していますのでご参照ください。
現場見学会においての費用対効果を考える
今までにチラシや新聞広告・ネットなどで告知をして、どの程度効果があったのか。
工務店さんでは、この「費用対効果(コストパフォーマンス)」を検証されていない場合が多いように思います。
集客においては、どの媒体が効果的なのか検証しましょう、という流れになっています。
特にインターネット系は計測しやすく、詳細な分析ができます。
~ネット系の費用対効果~
インターネット系の広告では、費用対効果はかなり明確に出ます。
例えば、現場見学会の告知をする場合です。
大手のポータルサイトに掲載すると、それを見たお客さまから予約電話やメール問い合わせが来ます。
このとき、ネット上では、どの経路で問い合わせが来たかが全て把握できます。
広告料が10万円で、新規問い合わせが5件であれば、10万円÷5件=2万円。
つまり、問い合わせ1件あたりのコストは、2万円となります。
~新聞やチラシの費用対効果~
新聞広告やチラシの場合です。
例えばチラシを近隣に5万枚配布し、その費用が30万円だったとします。
新規見込み客の数が5件であれば、30万円÷5件=6万円。
1件あたりのコストは、6万円です。
この部分だけ見れば、ネットのほうが安い、ということになります。
~お客さまに確認しデータをとることが大切~
新聞広告やチラシの場合は、本当にそれだけを見て来られたのかどうかは、正確には分かりません。
実際にはホームページを調べるお客さまも多いと考えられます。
来場されたお客さまには、アンケートや聞き取りで「どの媒体を見て来られたのか」を確認し、費用対効果のデータをとっておくようにしましょう。
費用対効果については、第60回でも取り上げていますので参考にしてください。
次回からは、来場されたお客さまを迎えるための具体的な準備について見ていきます。
第84回に続きます。
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