インターネットで検索してとりあえずやってみましたが、これが何の役に立つのでしょうか?
(工務店経営・52歳・大阪)
近年、住宅業界でも「ペルソナ」という言葉が浸透してきています。
ペルソナ(persona)とは、自社の商品やサービスを利用する顧客の中で、最も重要な人物モデルのこと。
最近のマーケティング用語です。
「ペルソナ」と「ターゲット」はどう違う?
ペルソナと似た言葉に「ターゲット」があります。
「自社のターゲットは、ご夫婦の年齢が35歳くらいで4人家族、年収は500万円くらい」
という感じで使っていますね。
大まかなくくり、といったイメージです。
それをもっと「具体的な個人」として設定したものが、ペルソナです。
ペルソナは「実際にいそうなお客さま」を設定する
具体的には以下のような項目です。
年齢や年収に加え、身長などの体格や容姿・雰囲気、勤め先、出身地や出身学校。
さらにはクラブ活動や趣味、価値観や考え方、何を重視しているか、日々の過ごし方。
などなど。
このようなプロフィールを細かく設定します。
名前もつけます。
あたかも「実際にいそうな人物」として設定します。
ペルソナの良いところは、自社に最も合うお客さまを設定できることです。
言い方を変えると、自社が希望するお客さまを勝手に設定すればいいのです。
つまり、ペルソナは「自社に最も合っている理想的な顧客」となります。
ペルソナと出会い、契約に近づけるために
ここからが重要です。
このペルソナと「出会う」ためにはどうするか、を検討します。
ペルソナは「自社に最も合っている理想的な顧客」ですから、積極的に出会いたいものです。
出会うことができれば、契約にぐっと近づきます。
絶対に外せないポイント。
それは、自社が発信している内容が、設定した「ペルソナの心に響く」モノやコトになっているかどうか? です。
ペルソナの興味をひかない内容をいくら発信しても、出会うことはできません。
まずはペルソナに気づいてもらう、を目標にいきましょう。
自社のペルソナの「○○さん」は、これを好むだろうか?
という視点で見てみると、改善点がどんどん見えてくるはずです。
自社が発信している内容を見直す
ホームページを見直す
まずはホームページです。
御社のホームページは「ペルソナの心に響く」デザインや構成になっているでしょうか?
もしできていないのなら、早急にリニューアルが必要です。
ブログを見直す
ブログは投稿されていますか?
そのブログは「ペルソナの心に響く」ブログになっているでしょうか?
私も多くの工務店さんのブログを拝見していますが、現場の進捗状況や、投稿者の個人ネタを載せているケースをよく見かけます。
もちろんこれらも悪いわけではありません。
しかし「ペルソナの心に響く」かどうか、つまり「ペルソナがそれを知りたいかどうか」を考えると、もっと違う内容になってくるはずです。
資料・パンフレットを見直す
資料請求の問い合わせが来たときに送付する、資料やパンフレット。
いま送っている資料は、「ペルソナの心に響く」ものになっているでしょうか?
あまりお客さまの反応がないのであれば、特に見直しが必要です。
なお、資料・パンフレットの作成ポイントや送り方については、第44回で取り上げていますので参考にしてください。
このように、自社のペルソナに合わせて見直しを行います。
進めていくうちに、ホームページやブログ・資料などの統一感が出て、雰囲気も整ってきます。
その結果、ペルソナ(お客さま)の心をつかみ、出会うことができるようになるのです。
全員がイメージ共有すると効果が高まる
さて、ここで最も重要なのは、設定された「ペルソナ」を社長以下スタッフ全員が共有すること。
イメージの共有、これがペルソナを活用する一番大きなメリットです。
スタッフ全員でしっかり検討してみてください。
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